【あっちのハブじゃない】東京ミッドタウン・デザインハブ企画展「ハブとマングース」とは?

2017年11月14日(火)

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ようやくこの展覧会の宣伝ができる(涙)


デザイン・ラウンジ企画のデザインハブ展が発表されました。今年はこちらをお送りします。

東京ミッドタウン・デザインハブ 第70回企画展「ハブとマングース」〜クリエイティブ思考から生まれる新たなプロセスとは〜

●会期:2017年11月27日(月)〜12月24日(日)
●時間:11:00〜19:00
●会場:東京ミッドタウン・デザインハブ
(東京都港区赤坂9丁目7番1号ミッドタウン・タワー5階)
●入場料:無料
●主催:東京ミッドタウン・デザインハブ
●企画・運営:武蔵野美術大学 デザイン・ラウンジ、株式会社モーフィング


あ。はいはい、落ち着いて落ち着いて。 ちゃんと説明しますから。
 

 
「デザイン・ラウンジらしさ」とは?
ムサビは年に一度デザインハブ大型企画展をやることになっていて、これまで美術館、工芸工業デザイン学科、空間演出デザイン学科、建築学科、基礎デザイン学科を主体とした展覧会を5回実施してきました。

ところで、デザイン・ラウンジは3年を1ターンと考えてて、今年で開設6年目。1期目は「種まき」、2期目は「花が咲き始めた姿」を裏テーマにしており、今年2017年は2期目の総まとめの年に位置付けています。
「そんな年にやるデザイン・ラウンジらしいアプローチの企画展ってなんだろう」と考えた時、それはやはり「中立的な立場で企業・団体とのコラボ」「挑戦的なプログラム」ということにあらためて気が付いたんですね。コロプラさんしかり、チームラボさんしかり、ラナエクストラクティブさんしかり、オフィスハローさんしかり、カヤックさんしかり、ヤフー!さんしかり。「ムサビって名前を横にを置いて美大の力を広めよう」をコンセプトにして活動してる大学組織は他にありませんから。
ムサビを見せるわけじゃなく、外部団体とのコラボ展覧会を開催することで美大やクリエイティブの新たな姿を見せる、学内のギャラリーではやりにくい挑戦的なアプローチが「咲き始めた花」の総括年としていいのかな、と。

というわけで、各学科主体の展覧会は1回お休みし、今年の初めに(株)モーフィングさんに話をもちかけ、この展覧会が動き出した、と。


モーフィングとの何度かの打ち合わせの時、今年がTYMOTE(ティモテ)10周年ということがわかり・・あ、TYMOTEとはグラフィックデザインを軸に、映像・CG・音楽・インターフェースデザイン・Webなどメンバー各々の専門性を生かした活動をしてるクリエイティブ集団で・・・って、文章だけじゃわかりませんね。メンバー写真を紹介すると、

・・・もっとわからないか・・・こいつら、ふざけてるでしょ?・・・「TYMOTEをベースにクリエイティブの新しい姿を見せる展覧会にしよう!そしてやるならデザインハブらしくない展覧会をやろう!」と決定しました。


「ハブとマングース」!?
そんなある日、モーフィングから出てきた展覧会タイトル案の一つが「ハブとマングース」だったんです。
絶対に勘違いされてる気がするんだけど、手羽が考えたタイトルじゃありません!
手羽も一番最初に「デザインハブで『ハブとマングース』展って、みんなで酔っ払った時につけたでしょ?」と聞いたくらいだもん。
でもこれがよくよく考えると面白い意味合いをもたせられるタイトルで。

「ハブとマングース」といえば、誰もが真っ先に思いつくのは沖縄の「ハブとマングース対決ショー」じゃないでしょうか。今は動物保護の観点でやっていないのはご存知の通り。
こちらの記事
マングースはハブと闘わない 有害外来生物をつくり出した学者の責任 | THE PAGE
などを要約させてもらうと、海外でマングースが毒蛇を倒すショーを見た学者が、ハブ退治の期待の星として、1910年にマングースを沖縄や奄美大島に持ち込み(諸説あり)、それが「天敵」の代名詞として使われるようになる「ハブとマングース」の始まりとなります。

だけど、
●マングースは昼行性・ハブは夜行性だから、ほとんど出会う機会がない
●マングースは雑食で、ハブなんかよりも安全に捕食できる動物を優先して捕まえる
●日本古来の希少在来種であるヤンバルクイナやアマミノクロウサギをマングースが食べていた

ということがわかったのが1980年代。結構最近のことなんですね。
でももうその時には手遅れで、爆発的に増殖したマングースは有害外来生物に指定され、今は駆除対象になっています。知ってました?

デザインハブが「巨大なデザイン振興の拠点」とするならば、TYMOTEは恐らくその全く反対側の「小さなクリエイティブ集団」。でも天敵と見えるかもしれないけど、実は天敵でもなんでもないし、しかもTYMOTEは「有害外来生物」なのかもしれない。
そこでTYMOTEをベースにしつつ、デザインやアートの混沌、コラボレーションでのクリエイティブプロセス、今後を担うクリエイターの新しい働き方や社会との関わり方をデザインハブに提示して噛みついてみようじゃないか!をこの展覧会の趣旨としました。

・・ま、TYMOTEメンバー内では将棋の方の「ハブ」さんでいくか悩んだ末、こっちのハブにしたらしく、そんなに深い意味はないらしいんだけどね(笑)。でも、そういうインスピレーションのアート思考と論理的なデザイン思考をかけあわせた「クリエイティブ思考」を見せる展覧会という意味も込めてたりします。

もう少し(株)モーフィングとTYMOTEの話をすると、両方ともムサビOBが在学生時代に立ち上げたクリエイティブ系の会社であり集団なんです。そしてモーフィングは今年BAUSという新たなビジネスモデル、クリエイティブプラットホームを作り出しました。そういう意味でも「今時のクリエイティブ業界の在り方」を提示するには、この両団体を中心に置くのがベストだったんです。


「グラフィックもせっかくだからデザインハブっぽくないのがいいね」と決めて、手羽のイメージはハブとマングースの水墨画龍虎対決図だったんだけど(あっさり却下された)、TYMOTEの浅葉球くんがいい感じにデザインしてくれました。

掲示する前のポスター。混沌としつつもキレがあり、手羽はとっても大好きです。
でも、この金の感じとかパっと見はサントリー美術館ぽくないですか?(笑)
いい感じにデザインハブ企画展らしくないグラフィックで、サントリー美術館と間違ってきてくれないかな、と思ったり(ぼそっ)


「ハブとマングース」を知る2つのイベント
てなわけで、会期中に二つのイベントが開催されます。

東京ミッドタウン・デザイン部「ハブとマングース」夜のギャラリーツアー
●日時:2017年12月6日 (水) 19:00 – 20:00
●場所:東京ミッドタウン・デザインハブ
●参加料:無料
●定員:30名
●解説:加藤 晃央(TYMOTE)
●申し込み:事前申込制。
こちらからお申込みください
今年からやってるミッドタウン・デザイン部の活動なんですが、株式会社モーフィング代表でありTYMOTEメンバー、そしてムサビ芸術文化学科OBの加藤晃央さんが案内役となりギャラリーツアーをやります。
加藤くんのプロフィールはこちらをご覧ください。

加藤 晃央(かとう あきおう)
1983年、長野県生まれ。武蔵野美術大学芸術文化学科在学中に起業し、株式会社モーフィングを設立。商品開発や広告企画制作請負の他、美大生のフリーマガジンPARTNERの発行、美大総合展覧会THE SIXを立ち上げる。2013年には、同世代のフリーランスや独立の流れを感じ、井口皓太とクリエイティブアソシエーション世界株式会社を設立。クリエイティブチーム株式会社TYMOTEにもメンバーとして在籍し自身も多様な働き方を摸索し、在籍する組織間を横断活動中。

 
そして二つ目がTYMOTEメンバーによるトークセッション

トークセッション「ハブとマングース」
●日時:2017年12月16日(土) 17:00~18:30
●出演:浅葉球、飯高健人、石井伶、井口皓太、加藤晃央
●会場:インターナショナル・デザイン・リエゾンセンター
●参加料:無料
●定員:50名
●申し込み方法:事前申込制。
こちらからお申込みください


以上、「ティモテ」と聞くと毎回、長い金髪の女性の映像と「♪ティモテー」というメロディが脳内再生される世代の手羽がお送りいたしました。打ち合わせで数百回と「ティモテ」という単語を聞いたり、発したりするたびに毎回。
恐らく「パラダイス文書」と聞いて、ローラースケートをはいた少年7人組の映像が毎回脳内再生させる世代。

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OTONA WRITER

手羽イチロウ / teba ichiro

【美大愛好家】 福岡県出身。武蔵野美術大学造形学部彫刻学科卒。 2003年より学生ブログサイト「ムサビコム」、2009年より「美大日記」を運営。2007年「ムサビ日記 -リアルな美大の日常を」を出版。三谷幸喜と浦沢直樹と西原理恵子とみうらじゅんと羽海野チカと銀魂と合体ロボットとパシリムとムサビと美大が好きで、シャンプーはマシェリを20年愛用。理想の美大「手羽美術大学★」設立を目指し日夜奮闘中