【デザセン締切間近】大学主催の高校生対象美術・デザイン・建築系コンペをまとめてみた1

2017年6月23日(金)

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昨日、一昨日とデザインハブで高校デザイン科生を対象とした説明会がありました。
2つの高校から偶然2日連続でデザインハブの見学依頼があり、日本デザイン振興会、JAGDA、デザイン・ラウンジの3団体で「デザインハブについて」「現在の展示について」「デザインについて」の説明をやることになり、たまたま手羽のスケジュールが空いてたんで、2日連続で手羽が担当した、と。
2日連続でこの大人数の高校生にデザインハブ団体が連携して対応したのは初めてのことかもしれない。この2校は違いましたが、どうやら旅行代理店が作ってる修学旅行ツアー先リストにデザインハブが入ったようで、修学旅行などでの見学依頼がすんごく増えてます。

1日目は川崎総合科学高校の1,2年生80名。
手羽はデザインってなんだろうね?って話を20分で。
ムサビの話はほとんどせずに、おもいっきりタマビのオープンキャンパスの宣伝を(笑)

2日目は小田原にある高校デザイン科の1年生と3年生各40名。2セットやりました。
手羽は高校説明会や進学相談会にはポジション的に行かなくなったので、「高校生に」というのは2年ぶりぐらいかもしれない。「学生に」「予備校で」とかはあるんだけど。
気合入れて川崎総合、1年、3年で話す内容を全然変えてたので、そのシート作りでここ数日記事を更新できなかったんです(笑)

その小田原の1年生達とこんなやり取りがありまして。
「話に入る前に一応聞いてみるけど、武蔵野美術大学って知ってる?」
「・・・・・(全員首を横に振る)」
「え。む、ムサビって言われてる美大だよ?ぼちぼち有名な大学なんだけど(笑)」
「・・・・・」
「し、知らないか。ま、1年生ならそんなもんかな。2か月前までは中学生だしね。あ、じゃ、多摩美術大学は?タマビ。神奈川だとタマビの方が有名だよね」
「・・・・・(全員首を横に振る)」
「え。タマビも知らない?!み、みんなデザイン科だよね?」
「はい」
「も、も、もしかして東京藝術大学は?」
「それは知ってます」


これでホっと安心する手羽。
ムサビもタマビもまだまだ頑張らなあかんなーと思うとるわけですが。

「ムサビ」「タマビ」を一般の人が知らないのは昔からわかってるんでそれへの驚きは全くないんだけど、「デザイン科1年生でもそうなんだなあ・・」ってのがショックで。
高校生の大学アプローチ度は6段階あり、大学名を知ってもらうことがまず最初のステップ、第2ステップが「興味を持つ」、第3ステップが「大学のことを調べる」、第4ステップが「オーキャンに行く」など実行に移し、第5ステップが「受験する」、第6ステップが「入学する」。
大学側からすると第3ステップ以降が「入試広報」であり、第1・第2ステップは「遠い将来的には受験につながるといいけど、まずは多くの人に大学名を知ってもらって興味を持ってほしい」という「大学広報」と言えるかも。

この典型例が、今日紹介する「大学が主催する高校生向けのデザイン・アート系コンペ」です。

これが意外とあるんですよ。
対象の多くは美術・デザインに興味がある中学・高校生で、「美術に興味を持ってもらうきっかけ」「若い才能の発掘と育成」「美術教育の振興」が開催趣旨なのです。
でもコンペによっては「オープンキャンパス日や学園祭に授賞式します。あ、ついでにAOも受ければいいやん」「大賞の人は入学手続納入金免除してあげますよ」なケースもあり、チラホラと大学の裏目的が見えることも・・。
でも若い方に機会を作るのはいいこと。なんせ励みになりますからね。

6月23日現在、募集案内が出てるものということにしました。
 

まず、有名なのはやはりこの2つかしら。

デザセン2017|全国高等学校デザイン選手権大会

●主催:東北芸術工科大学
●応募資格:同じ高等学校に通う生徒2名もしくは3名で1チームとし、1チーム・1提案
●応募期間:2017年5月1日(月)~6月28日(水) 当日消印有効


1994年に始まったコンペで、高校生が2or3名によるチームを作り、暮らしの中から問題・課題を見つけ、デザインの力で解決する方法をプレゼンで競います。
このデザセンを作ったのが何を隠そう、東北芸工で教員をやってた頃の長澤学長でして、このデザセンを大学の授業に改良したのが、デザイン情報学科の名物授業「課題発見」なのです。ここ数年で文科省を始めとして「課題発見」というキーワードがすごく使われるようになりましたが、デ情は20年近く前から既に取り組んでいたりするわけです。
デザセンの締切は6月28日だからもうすぐですよー。

 

"世紀のダ・ヴィンチを探せ!"高校生アートコンペティション2017

●主催:大阪芸術大学
●応募資格:高校生(満15歳から満18歳)※高等専門学校生はその限りではない。
●応募期間:2017年 7月10日(月)~ 9月11日(月) 必着


募集分野が美術はもちろんのこと、音楽、演劇、放送なども入ってるのが大阪芸大さんらしいところ。学費全額免除(4年間)または奨学金(500,000円)が出るような仕組みもあるのも大阪芸大さんらしいかな。
こちらは7月10日から募集開始されます。



・・・と紹介していこうと思ってたけど、かなり長くなりそうなので続きは明日!
それくらいいっぱいあるんです。

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OTONA WRITER

手羽イチロウ / teba ichiro

【美大愛好家】 福岡県出身。武蔵野美術大学造形学部彫刻学科卒。 2003年より学生ブログサイト「ムサビコム」、2009年より「美大日記」を運営。2007年「ムサビ日記 -リアルな美大の日常を」を出版。三谷幸喜と浦沢直樹とみうらじゅんと羽海野チカとハイキュー!と合体変形ロボットとパシリムとムサビと美大が好きで、シャンプーはマシェリを20年愛用。理想の美大「手羽美術大学★」設立を目指し奮闘中。