美大生だった僕も一度やってみたかった!〜演技派就活生のススメ〜

今年も就活シーズンが迫ってまいりました!リクルートスーツを着て就活なんかしたくない!という反骨精神のある美大生&転職者は必見!ニッパシの演技派就活記を読んで楽しく就活をしよう!

  • このエントリーをはてなブックマークに追加



これは大学3年生の時、デザイン事務所でインターンをしていた時の僕。

就職するなら大企業より小規模なデザイン事務所でしょ!
という漠然ながら確かな意志があった僕は、大学3年の時から様々な事務所にインターン生として通っていたのです。

「小規模なデザイン事務所の一番良いところは、新人スタッフにも面白い仕事が回ってくることだ。」と大学の教授から聞いていた僕は、キラキラした華やかなイメージをデザイン事務所に抱いていました。

しかし実際にそういったデザイン事務所で働いてみると、教授のいう「面白い仕事」のせいで徹夜が続き、全く面白くなさそうな表情のスタッフの方ばかりだったのです。

過酷な労働環境、レートが本当に円なのか疑ってしまう給与。
つらい現実を目の当たりにしたことで、大企業も就職先の候補にしてみようと思いたった僕は、早速大企業に応募してみることにしました。


そうはいっても、心の中では「素敵なデザイン事務所にいくんだ」と思っていた僕。大企業に本当に入るのではなく、記念受験のような気持ちで応募を始めたのです。

僕が受けてみようと思った大企業は空間デザイン業界では超超超超有名な大手企業。せっかくの記念受験、エントリーはその一社のみに絞り、滑り止めを用意しない、一社入魂型で臨むことに決めました。ダメでもともとの記念受験です。









会社説明会、それから面接。
必要なリクルートスーツなどを準備していると、なんだかコスプレをしている感じがして、まるでハロウィンで仮装をしているかのようなテンションになり、気分は落ちるどころか常にアゲアゲ。

さらに外見がビシッと決まってくると、中身も磨いて究極の模範就活生に扮してみたい!という衝動にかられ、そこから就活生のマナー本を読みあさり、面接前日までには立派な模範就活生になっていました。






受ける会社はさすがは大企業といった感じで、最終面接にたどり着くまで4次面接まであり、毎年200人以上いる志望者の中から、ラストは10名くらいに絞るという超難関。

でもそこは記念受験の僕。「まあ進んでも2次面接で終わりだろう。」と、緊張せずに挑んだことが功を奏したのでしょうか。トントン拍子で選考をパスしていき、あっという間に最終面接まで来てしまいました。









そしてついに迎えた最終面接当日。最後の面接は上層部の方とマンツーマンで面接するのかと思っていましたが、なんと実際は学生5人対面接官8人という張り詰めた空気の圧迫面接!

「まあ受かっても行くつもりないからね〜」と、いつも通りの気持ちで会場に入りましたが、自分は選ばれし5人である。と思った途端に「マジで受かりてえ…」と演じていない本物の就活生になってしまったのです。

ガチガチに緊張してしまった僕は大学名、学部、専攻を正確に言えなくなるくらいに緊張してしまいました。

結果はというと、もちろん、お祈りメールでした ( T_T)\(^-^ )











友達には散々「今一社だけ受けてて、模範就活生の演技して面接行ってるんだよね〜」と話していた手前、最終面接でメンタルがリアル就活生になってしまったことは、恥ずかしくてもちろん言えません。

「もしあの時、素にならずに演技をし続けてたら受かっていたかな〜」と時々考えたりもしますが、大企業に入社していたら某社畜事務所での面白い経験ができていなかったので、結果オーライなのかもしれません。

最近の就活攻略の本や記事をみると、就活のポイントは面接官といかに仲良くなることだ!とか変わった手法をすすめていたりもしますよね。でも僕の模範的な演技派就活生がなかなかの活躍を見せたことを考えると、大企業ではシャキシャキしたフレッシュさが、まだまだ根強く求められているのかもしれません。

次回は就活ネタパート2として、面接に向かう道中の態度、会社説明会でのアピールの仕方など、面接外での面白エピソードを書こうと思っております!

次回の連載もお楽しみに〜!

(絵と文・ニッパシヨシミツ)

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

OTONA WRITER

ニッパシ / nippashi

人間観察が得意なイラストレーターです。 小さい頃は立川のパチンコ屋で育ち、人間観察の基礎を学びました。 大学では6年間建築を学び、新宿歌舞伎町や団地の研究をしました。 最近は人相占いに目覚め、顔面占い師としても活動しています。 個性的な人や面白い建築を発掘し、イラストで紹介したいと思います!