にしかん試写会と横瀬町最終プレゼンに行ってきた

2016年12月13日(火)

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いつもだと二つに分ける記事だけど、地域連携つながりでまとめて紹介させてもらいます。


まず、12月10日(土)の話。

短篇映画「にしかん」完成試写会がムサビでありました。

「にしかん」のおさらいを。
ムサビは「アートサイト岩室温泉」というプロジェクトを2013年から隔年でやってまして、その岩室温泉があるのが新潟県新潟市西蒲(にしかん)区。その関係でわらアートをやったりもしてます。
今回「3分ぐらいのPR動画を作ってほしい」とムサビに依頼があり、「だったら」と徳島の「vs東京」や「森の木琴」等をされてる基礎デ・菱川勢一先生が担当することになり、モーションデザインを履修してる学生さん達が制作することになりました。
最近は大分県などのPR動画が話題になってますしね。ああいうやつを求められてたわけですが、「『これが名物でっせ』みたいな宣伝CM作っても仕方ない。どうせ撮るなら本気でいこう。その方が学生の勉強になる」とガチの短編映画を撮ることになった・・・というのが事の始まり。

特別に台本ももらえた!!
ガチの台本でびっくり。こんなふうに作られてるんだなあ・・。

最初に舞台挨拶。
菱川先生、監督の学生やアフロの総長役の桑原良太さん、かかしのおじさん(かかおじ) 役の西村武純さんたちが登壇されました。
彩香役のるうこさんは初回舞台挨拶には登壇せず・・るうこさんを見るのが最大の目的だったのに(えっ)
るうこさんは

サカナクションのPVに出演されてたり、インスタフォロワー数が15万人いるような方なのです。


舞台挨拶後、さっそく上映開始。
「にしかん」の簡単なあらすじは


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暴走族の総長ががむしゃらにバイクを走らせてヘロヘロで迷い着いた先は新潟県の西蒲区『にしかん』。そんな総長を農家のおじさん・かかおじが拾う。
一方、かかおじの娘・彩香はは他人から田舎を馬鹿にされた事がきっかけで、にしかんから逃げ出していた。東京で文江おばさんと暮らし始めるが、心の底ではにしかんを好きな気持ちがまだ残ってる。
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てな感じなんですが、最初のナレーションをみた瞬間に「なるほど!」とうなってしまいました。
岩室温泉には「霊雁の湯伝説」というのがありまして。
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村の庄屋、高島庄右衛門が3日3晩同じ夢をみる。白髪の老人が枕頭に立ち「村はずれの老松の下の岩石の間に霊泉があり、これに浴すれば、諸病和らぐ」と告げる。村はずれ一帯を探すと、一羽の傷ついた雁が泉流に浴して傷を癒していた。これによって源泉が発見されたと伝承され、岩室温泉は「霊雁の湯」と呼ばれている。
【岩室温泉の歴史】より
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手羽も2015年にブログでそのことに触れてますが、心の傷を癒してくれる町・・というわけなんですね。

てなわけで本日13日(火)午後6時からいよいよWEB公開されます。どれくらい本気で作ったかぜひご覧くださいませ。
nishikan-movie
この映画を見て、癒しのまち・にしかんへ行こう!

あ。「菱川先生 映画」といえば、12月15日に六本木ヒルズでこういうイベントがありますよ。
六本木未来会議アイデア実現プロジェクト#14 六本木未来恋愛映画祭 by 菱川勢一
気になるあの人を誘いましょ♥



んで、昨日12月12日(月)は、

埼玉県秩父郡横瀬町へ行ってきました。
 

 

横瀬町は石灰が取れる武甲山さんの登山拠点でもあり、西武線レッドアロー号を使えば池袋から約75分で行くことができます。
・・・と知ってるふうに書いてますが、すいません、お話があるまで「横瀬町」という名前も知りませんでした・・なんせ埼玉県で3番目に人口の少ない町なので・・。


秩父は最近のアニメの「聖地」になってることで有名ですね。

「心が叫びたがってるんだ。」や「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない」で使われて、この横瀬駅も登場してきます。
 

こんなこともやってます。
アニメ聖地巡礼とか暇人がやることだよな・・やる人いるのかな。


んで、なんで横瀬町へやってきたかというと、
 

横瀬町と官学連携事業をやってまして、その最終プレゼンが横瀬町役場で行われたんです。
 

こちらが富田能成町長。

実は飛び込みに近い形で「ムサビと官学連携をやりたい」とお話があり、手羽が対応したんだけど、名刺を交換して「え・・・ち、町長ですか?・・・」と気が付きました。そう、町長直々にやってこられたんです。
本当に危機感を感じ、頑張ってる組織は上の人が広報マン・営業マンってケースが多いです。

「これから開発する仮称・花咲山にアート作品を置いてほしい」というのが当初の依頼だったんですが、「彫刻をポーンと置いて終わりじゃ全然ダメでしょ」と説明させていただき、そこから建築学科・菊地ゼミにお願いすることになりました。

産官学連携はほんとタイミングというかご縁みたいなもので、菊地先生が授業のフィールドワーク先をちょうど埼玉で探してたこともあるし、「美術」には「武甲」って文字が隠れてるし(これ見つけたオレ天才)、なんと横瀬町のゆるキャラ「ブコーさん」をデザインしたのは秩父出身でムサビ卒の林屋たい平師匠なんです。
個人的には手羽の地元・筑豊に「香春岳(かわらだけ)」という、やはり石灰採取のために標高が下がってる山があるんで、武甲山には親近感があったりね。 

菊地ゼミ全員の提案を中間プレゼンで3つに絞り、ブラッシュアップしてきて、今日の最終プレゼン。
担当の方といろいろ意見交換をし、町長の「2つじゃ弱いよね。やっぱ3がいい。3は魔法の数字だから」という言葉で「基本的にこのままGOで」と決定。
しかし、本来だと1年以上かけるはずのこのプロジェクトをよくこの短期間で仕上げたもんだ・・・。
 

でもここからが一番大変なはず。
予算のこともそうですが、なんせ3月までに作らないといけない。現実・現場レベルの問題もあるはずだし、みんな頑張って!!

 
 

最後に町長さんと一緒に武甲山ポーズ。
3月末にこの続きが書けることを願って。
 
 

以上、とかなんとかいいながら、みんなには秘密にしながらこっそり「あの花」に出てくる秩父橋にいって感動してた手羽がお送りいたしました。

 

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OTONA WRITER

手羽イチロウ / teba ichiro

【美大愛好家】 福岡県出身。武蔵野美術大学造形学部彫刻学科卒。 2003年より学生ブログサイト「ムサビコム」、2009年より「美大日記」を運営。2007年「ムサビ日記 -リアルな美大の日常を」を出版。三谷幸喜と浦沢直樹とみうらじゅんと羽海野チカとハイキュー!と合体変形ロボットとパシリムとムサビと美大が好きで、シャンプーはマシェリを20年愛用。理想の美大「手羽美術大学★」設立を目指し奮闘中。