10月10日(日)朝、手羽は
ムサビ協定校でもある津田塾大学に来てました。
ムサビからは車で10分ぐらいの距離にあります。
「緑豊かなキャンパス」とは津田塾さんのためにあるような言葉で。
津田塾が小平に移転する時、周りは畑しかなく砂ぼこりがすごいから「最初にやった事業は防風林をたてることだった」と聞いたことがあります。その頃の林が学内に全然残ってるんですよね。
ちなみに津田塾大学の住所は「津田町」で、津田塾があるから付いた町名なんです。
町名が大学名に使われることはよくある(早稲田とか青山とか)し、「大学町」とか「学園町」もあるし、大学名が駅名になることもよくある(「●●大学」とか)けど、大学名が町名になったケース(津田塾があるから津田町)って他にあるのかな。どなたかご存じですか?
*追記:ズバリなサイトを教えてもらいました。
■学校由来町名(地名コレクション)
中庭は手羽が大好きな空間。
あ、露光をかなりいじって晴れっぽくしてますが、津田塾大さんに到着した瞬間から雨が降り始めてました・・。ごめんなさい、こんな晴れ晴れしい日に雨を降らせてしまって・・。
で、日曜の朝から何をしにきたかというと、こちらです。
■2021年度 津田梅子記念会&ホームカミングデー津田塾大学創立120周年記念式典
創立者・津田梅子さんが前身である「女子英学塾」を作ったのが1900年。
2020年が120周年ということで、
■Diversity of Our Lives 120通りの私たちの生き方
120人の卒業生を紹介したり、2019年から「変革を担う女性」リレートークを行ったり、校舎の将来的な建替えも視野に入れた小平キャンパスのマスタープランをムサビ図書館でおなじみの藤本壮介さんにお願いしたり、120周年事業が着々と進んでましたが、式典はコロナの影響で今年に延期されたのです。
で、長澤学長の都合がどうしても合わなくて、代理で森学長補佐と私が出席させていただくことになりました。
会場の入口に、
武蔵野美術大学からの花を飾っていただいてました。
これを確認するために来たようなもんで、この写真を花を手配した学長秘書さんに見せれば今日の仕事の9割は終わった(笑)
ただ、ムサビは2029年が100周年で、あと8年しかないんですよ。
他大学の周年式典を参考にさせてもらわないといけなくて、そういう視点で見させていただきます。
創立者・津田梅子さんの肖像画がH型イーゼルに飾られていました。
アクリル板で反射してちゃんと確認できなかったけど、これは日本画かな?
で、さっきから「津田梅子さん」とサラっと書いてきましたが、ご存じの方はもうわかってると思いますけど、やっぱりこの話無しに前には進めません。
■紙幣刷新へ 1万円は渋沢栄一、5000円は津田梅子: 日本経済新聞
2024年から5千円札が津田梅子さんになるんです!
6歳で日本最初の女子留学生5人の1人として渡米。帰国後、アメリカと日本における女性への扱い方の差に大きく落胆し、女性リーダー育成、女性の社会参画を精力的に活動を続けた方。
聞けば聞くほどすごい方なんですよ。
詳しくは津田梅子の研究家でもある、高橋学長の講演をご覧ください。
ステージ横には新紙幣の肖像画複製が展示されてました。
しかし創立者が紙幣の肖像画になるって、ほんとすごいことですよね・・。
ちなみに前の5千円札だった新渡戸稲造は東京女子大学初代学長だったの知ってました?
5千円札って実は「女性の社会進出枠」であり、この会でも何度も「新渡戸は」と出てきました。
では、式典の話に入ります。
会場出席者は関係者や協定校などかなり参加者を絞り、ライブ生配信されていました。
最初は津田梅子記念礼拝。
学則に「キリスト教精神に基づく教育」を行うことが記載されていて、学内に教会があり、礼拝も毎週行われています。(参加は学生の意志)
記念礼拝では元東京女子大学学長、前広島女学院学長でもある湊晶子さんからの奨励ビデオメッセージも配信されました。
そして記念式典へ。
そして、 髙橋 裕子学長の挨拶。
うちの長澤学長もいろいろ外部審査員とかやってて忙しい人だと思ってたけど、高橋学長は日本学術会議会員、日本私立大学連盟常務理事、東京工業大学経営協議会委員、内閣府男女共同参画局男女共同参画推進連携会議議員、外務省日米教育委員会日本側委員、公益財団法人大学基準協会理事、IDE 大学協会理事等などいろんな役職につかれてます。そりゃ私大連会長も来るわな、と。
その後は、2021年度 第11回 津田梅子賞 贈賞式 が行われ、東京家政大学名誉教授の樋口恵子さんが受賞されました。
続いて、2021年度 第21回 高校生エッセー・コンテスト表彰式 。
ここで式典は終了。
これまでだと、ここから盛大に立食パーティ!という流れが一般的でしたが、こういうご時世なので「学食でお弁当を黙食」という新しい形。
さすが津田塾さんなのが、そのお弁当が
「平櫛田中弁当」だったんです!
小平市にゆかりのある彫刻家・平櫛田中という方がいまして、その美術館が小平にあり、特製弁当が出てるんです。手羽はずっとその弁当を食べたいと思ってたんだけど、小平市内で3カ所でしか販売されてなく、それ以外だと予約しないとダメだからあきらめてたんですよ。
まさかこんな形で津田塾さんで食べられるとは(涙)
いろどりもいいし、おいしかった。
しかし、こういう小平市への配慮がサラっとできるから津田塾さんは愛されるんですよね。うちはこういう気配りができない・・。
お弁当と一緒に「ケーキ券」ももらっていて、
腹ごなしがてら丹下健三設計の図書館を見学。
見るからに丹下健三!って感じ。
とかなんとかやってたら、午後の部スタート。
進行役は小舘亮之先生。
副学長(広報・学生担当)であり、創立120周年記念事業出版・イベント分科会長でもある小舘先生は以前基礎デで非常勤講師をされてたそうです。
午後は
■創立120周年記念シンポジウム「変革を担う、女性であること」-津田塾大学と Bryn Mawr College の絆を通して考える 21 世紀における女子大学の意義-
と題して、日本・アメリカにおいて女性リーダーを輩出してきた津田塾と、津田塾大学と深い絆があるBryn Mawr College両校の歴史を振り返りながら、変革期の社会を見据え、女子大学の意義、さらなる発展に向けた現状の課題やそこで必要とされる教育 のありかたについて考えます。
Bryn Mawr College出身で津田塾大に留学経験があるEmily Murase 元サンフランシスコ女性地位推進局局長と日米ウィークリー編集長・Kenji G. Tagumaによる対談ビデオ上映。
言われて気が付きましたが、ドル紙幣ってまだ女性が登場してないんですね。
だから20ドル札の肖像をアンドリュー・ジャクソン第7代大統領から奴隷解放運動家の黒人女性ハリエット・タブマンに変更する計画をオバマ大統領がたてたんだけど、トランプさんがストップしちゃったそう。でもバイデンさんになって手続きを再開したそうです。
そして、Bryn MawrCollegeへ留学経験のある野口 啓子 英語英文学科教授、飯野 正子 元学長、高橋 裕子学長によるシンポ。
聞けば聞くほど、津田梅子さんってすごい人だし、津田塾大学ってすごい大学なんだなあと。
引き出物は、津田梅子に関する本とDVDでした。
創立者のことでこれだけ紹介できるってのもすごい。。
ムサビ100周年式典のために記録その1。
男性は手ぶらで壇上にあがるし、何かあればポケットに入れちゃうけど、女性はバックや荷物を持つことになるので、
どうしても座面や床に置くことになっちゃう。椅子の横や下に小さな荷物置きテーブルか籠があった方がよさそう(もしくは座面を見せないか)
と紹介してきましたが、動画が公開されてることをブログを書いた後に発見(涙)
こちらをご覧になった方が早いです・・。
以上、
津田先生のお墓に「津田塾大はこれからも全然元気ですよ!」とお伝えしてきた手羽がお送りいたしました。
【美大愛好家】 福岡県出身。武蔵野美術大学造形学部彫刻学科卒。 2003年より学生ブログサイト「ムサビコム」、2009年より「美大日記」を運営。2007年「ムサビ日記 -リアルな美大の日常を」を出版。三谷幸喜と浦沢直樹とみうらじゅんと羽海野チカとハイキュー!と合体変形ロボットとパシリムとムサビと美大が好きで、シャンプーはマシェリを20年愛用。理想の美大「手羽美術大学★」設立を目指し奮闘中。