ここ数年、日本全国でアートイベントや芸術祭が盛んに行われるようになり、より身近にアート作品を楽しめるようになりました。 しかし、アートを鑑賞する機会は増えたけど、「実はアートってなんだかよく分からない」という方も多いのではないでしょうか?
アーティスト佐藤悠さんが行う「知ったかアート大学」は、そんなアート初心者でも分かりやすく、アートの成り立ちや歴史を知ることで、アートとの距離がぐっと近づいちゃう?かもしれないアート講座なのです。
これまでは「大地の芸術祭」の新潟県十日町市や、「取手アートプロジェクト」の茨城県取手市など、アートプロジェクトが盛んに行われている地域で開校してきましたが、 今回はPARTNERを運営するモーフィングにて、はじめての東京での講義を行っていただきました。
「知ったかアート大学の講義は、アートの入り口までみなさんを案内し、その世界に入ってみようかなという気持ちになってもらうためのものです。決して正しい知識を与えるものではありません。知ったか気分になって、アートの世界に一歩踏み出す。そんなきっかけになるお話をさせてもらいます。」
なぜアートは分からない?
「なぜアートはよく分からないのか」を知ることから、講義ははじまります。「アートなんて分からなくて当たり前!」と開き直り、まっさらな気持ちになることが第一歩と佐藤さん。
知ったかアート大学の見解によると、アートが分からない理由は3つ!
①「アート」という概念がもともと日本になかった
②価値の設定基準が複数あり、あいまいである
③美術のそのものの価値や、歴史を学ぶ教育がない
約2万年の美術史を一気に駆け抜ける!
知ったかアート大学的美術史では「近代以前」「近代」「現代」「現在」の4つの区分に分け、それぞれの時代がどんな考えに基づき、どんな美術が生まれていたのかを説明していきます。
印象派や抽象芸術、ダダイズム、ポップアートのような「聞いたことはあるけれど、正直よく分からない……」と思わず、身がまえてしまう単語も飛び交います。でも、心配はご無用。佐藤さんがまるで噺家のような軽快な語り口で、笑いをまじえながら、ひとつひとつを体系的に解説してくれるので、納得しながら理解することができます。
「美術の歴史も他の歴史と変わらない。ある日、宇宙人みたいな人がやってきて、新たな流れを作ったわけではないんですよね。ある流れがあって、それに対して、順当に進化させる人もいれば、反発して違うことやる人もいる。その繰り返しで歴史ができてゆく。それはスポーツや政治、文学であろうがそんなに変わらないと思う。だから、アートだけが特別なものと思わないで、まっさらな気持ちで、明日からの新しい自分とアートの付き合い方をはじめていただければなと思います。」
知ったかアート大学で教えてくれることは、あくまでも「知ったか」な知識。これからは自分で自分に必要な知識を得ていくのが大事だと佐藤さんはいいます。けれど、「アートは決して難しいものではない」と知ることができれば、新たな視点でアートを楽しめるのではないでしょうか?
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佐藤悠さんホームページ:ゆうことはなし
Facebookページ:知ったかアート大学広報課
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