新しい成長の提起——ポストコロナ社会を創造するアーツプロジェクト 「ポストコロナ・アーツ基金」 参加アーティスト決定!!

東京藝術大学との共同事業として、ポストコロナ社会を創造するアーツプロジェクトをスタートさせたポストコロナ・アーツ基金実行委員会(事務局:東京都千代田区)の概要や今後の活動に関してご紹介したいと思います。

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ポストコロナ・アーツ基金実行委員会(事務局:東京都千代田区)は、東京藝術大学との共同事業として、ポストコロナ社会を創造するアーツプロジェクトを進行中です。このたび、本プロジェクトの参加アーティスト17組が決定しましたので、お知らせします。

また、プロジェクトの活動資金である「ポストコロナ・アーツ基金」(PCAF)について、立ち上げ時から寄付等を通じて関わってきたPCAF実行委員(発起人)に続いて、新たにPCAF実行委員 一般会員の募集を開始します。

本プロジェクトは、新型コロナ禍以降の社会的課題と考えられる「新しい成長」に関する価値観・視点を、アーティストとの協働プロジェクトにより創出し、展覧会等で広く社会へ提起する試みです。今後は各アーティストが各々のプロジェクトを提案し、その実施に向けて動き出します。

■参加アーティスト(17 組、五十音順)
青柳菜摘雨宮庸介池田剛介遠藤麻衣大和田俊小泉明郞SIDE COREサエボーグ竹内公太Chim↑Pom中村裕太西村雄輔長谷川愛布施琳太郎毛利悠子百瀬文柳瀬安里

■選考委員(五十音順)
椹木野衣 美術評論家、多摩美術大学教授
藪前知子 東京都現代美術館学芸員
鷲田めるろ 十和田市現代美術館館⻑
参加アーティストは、PCAF実行委員会等から推薦され、専門家からなる選考委員会により決定しました。

■選考委員コメント
椹木野衣(美術評論家、多摩美術大学教授)
現在、私たちが直面している異常な事態は、かりに新型コロナウイルス感染症が収束したとしても、根本的に解決されるものではない。現在の世界を支えるシステムそのものが、未知のウイルスに、これ以上ない格好の触媒を提供し続けているからだ。としたら、私たちはいま、ひとつのパンデミックのもとで第一波、第二波のような呼び方をするけれども、より長期的には、さらに異質なウイルスによる別のパンデミックが、ずっと大きな波(メガ・ウェイヴ?)として、第一波、第二波のように到来すると考えたほうがいい。そのようななかで、私たちはいったい、どのような未来を想定すればよいのだろう。けれども、このようなことになるはるか前から、そのような思考実験こそ、アーティストたちの原動力ではなかったか。そんなことを念頭に置きながら、選考に臨んだ。

藪前知子(東京都現代美術館学芸員)
コロナウイルスの芸術生産の現場への影響は深刻であり、これを機に活動をやめざるを得なかった人たちは夥しい数に上るだろう。そのことは胸に留めておかなくてはならない。一方で、この状況に対して、抵抗としてのアートの真価を問うべく立ち上がったのがこのプロジェクトだ。立ち上げた推薦委員が選んだ候補作家から、この状況に対するアクションを期待する作家を選考させていただいた。他者による当事者の表象の是非が問われた東日本大震災と異なり、この状況においては誰もが当事者である。客体化できない、表象できない何かについて、私たちは思考を続けなくてはならないだろう。芸術は常に時代を超えて、硬直した社会に別の可能性を示してきた。彼らの作品を通して、他者との新しい共有のプラットフォームが形作られるのを期待したい。

鷲田めるろ(十和田市現代美術館館⻑)
新型コロナウイルス感染症により社会は大きく変化した。それは今も進行中で、先を見通すことができない。自らの表現様式を確立している作家よりも、状況に対して柔軟に反応できる作家を選んだ。新型ウイルスの出現は大きくは人間と自然との関係の変化に起因し、気候変動などの環境問題とも関連する。自然との関わり方について視野を広げてくれる作家も重視した。他方、個人的な経験から作品を立ち上げるような作家も候補者リストに含めた。コロナ禍は全世界的な現象でありつつも、各人の置かれた状況により、その経験は大きく異なるからだ。なお、十分な実力があっても他で発表の機会が多くある作家よりも、若手の作家を積極的に評価した。

PCAF 実行委員 一般会員の活動概要
1.寄付または制作資源のご提供・運営実施ご支援
• 寄付手続きは東京藝術大学基金(藝大基金)にて行います。※1
• 1口30万円のご寄付(寄付の全額損金算入など税制上のメリットもあります ※2)
• 制作資源のご提供(プロジェクト実施会場、制作スペース、物品協賛、技術、人的支援等)
• 広報支援など(ウェブサイト、各種メディアでの情報発信)
2.会員の推薦
よろしければ、他に会員になっていただきたい方を数名ご推薦お願いします。
3.PCAF実行委員会としての活動(ご希望による)
• ウェブサイト等でのお名前掲載
• 作家、実行委員会での交流でのイベント、交流会へのご参加
※1 http://www.fund.geidai.ac.jp/
※2 http://www.fund.geidai.ac.jp/donate/#merit
▶お申込書はPCAFウェブサイト(後述)からダウンロードできます。

ウェブサイト https://pcaf.art/
上述情報の詳細に加え、事業概要、組織概要、プロジェクトの背景と目的、今後のスケジュールなどを掲載しています。今後も随時更新していく予定です。

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OTONA WRITER

松葉邦彦 / KUNIHIKO MATSUBA

株式会社TYRANT代表取締役/一級建築士 1979年東京都生まれ。東京藝術大学大学院修了後、事務所勤務を経ることなく独立。 人生で初めて設計した建物が公共の文化施設(旧廣盛酒造所再生計画)という異例な経歴を持つ。工学院大学建築学部建築デザイン学科非常勤講師。