新しい成長の提起——ポストコロナ社会を創造するアーツプロジェクト 「ポストコロナ・アーツ基金」活動スタート

「世の中を生き抜く術・勝ち残る術」をテーマに、建築界の異端児の異名をとる建築家松葉邦彦が今話したい人物と対談、インタビューを行い、これからの世の中を生きて行く学生や若手に伝えたいメッセージを発信する。今回は特別編として、東京藝術大学との共同事業として、ポストコロナ社会を創造するアーツプロジェクトをスタートさせたポストコロナ・アーツ基金実行委員会(事務局:東京都千代田区)の概要や今後の活動に関してご紹介したいと思います。また、以後数回にわたりポストコロナ・アーツ基金実行委員会の活動レポートやインタビューを掲載していく予定です。

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このたび、ポストコロナ・アーツ基金実行委員会(事務局:東京都千代田区)は、東京藝術大学との共同事業として、ポストコロナ社会を創造するアーツプロジェクトをスタートさせました。新型コロナ禍以降の社会的課題と考えられる「新しい成長」に関する価値観・ 視点を、アーティストとの協働プロジェクトにより創出し、展覧会等で広く社会へ提起す る試みです。その活動資金として、賛同する有志の発起人および一般からの寄付による 「ポストコロナ・アーツ基金」(PCAF)を設立。参加アーティストの発表(2020年10月予定)と同時に、一般会員募集を開始します。

■ウェブサイト https://pcaf.art/

■プロジェクトの背景と目的

新型コロナ禍が世界に大きな影響を及ぼし続けるなか、状況を克服しようと各所から様々な動きが生まれています。芸術文化の領域では多くの展覧会や公演などが中止・延期となり、創作・発表と鑑賞・体験の場が一時的に失われた一方、芸術の灯を消さないために各所から支援の試みが始まりました。苦境の打開策として始まったインターネット上での発表なども、芸術の可能性を拡張しました。

私たち「ポストコロナ・アーツ基金(PCAF)」は、これらの試みに最大限の敬意と感謝を抱きつつ、その延長線上の試みとして次の可能性を探ろうと動き出しました。すなわち、今回の経験を新しい生き方や社会に向けた提起につなげることです。コロナ禍は従来の経済原理主義的な成長の脆弱さを露呈させました。ポストコロナ社会において重要なのは、日常を取り戻すことに加え、「新しい成長」のあり方を探ることではないでしょうか。

私たちはこの課題に、柔軟な思考力や創造力をもつアーティストと共に取り組みたいと考えます。参加アーティストたちは専門家による選考委員会によって選出され、各人がポストコロナの社会観を創造するアーツプロジェクトを発案・制作。2021年秋に展覧会等で発表します。そこでは、サスティナブルな社会構築や、公共性と市民性、労働と時間、地域とコミュニティ、幸福観と死生観などが新たな視点で示され、批評的かつ創造的な問いと考察がなされるでしょう。また連携事業として、次代を担う全国の美術系大学生や卒業生を対象に、プロジェクトへの参加等を通じた実践的教育プログラムも予定しています。

PCAFはこの活動を支えるために有志によって設立され、誰もがご寄付可能な形で運営され ます。一般会員募集は、参加アーティストの発表(2020年10月予定)と同時に開始予定です。ご賛同いただける人々すべての思いをつなぎ、「新しい成長」に向けた新たなビジ ョンとアクションを提起します。

■事業概要

ポストコロナ・アーツ基金
「新しい成長」の提起 — ポストコロナ社会を創造するアーツプロジェクト

事業期間:2020年8月–2022年3月末日

事業趣旨:新型コロナ禍以降の大きな社会的課題と考えられる「新しい成長」に関する価値観・視点を、アーティストとの協働プロジェクトにより創出し、展覧会等を通じて広く社会へ提起する。

主な事業内容([]内は実施予定時期):

1. 以下の事業実施のための基金設立、および募金活動[2020年7月–]
2. アーティストを迎えてのアーツプロジェクト制作(プロポーザルからプロジェクト実施まで。ウェブサイト等を通じた経過の発信も行う)、クラウドファンディング[2020年11月–]
3. 展覧会制作・開催[2021年10–11月]
4. ドキュメント映画制作・上映[同上]
5. 書籍出版[同上]
6. 学生との実践的教育プログラムなど[上記2.アーツプロジェクト制作開始以降]

主催:PCAF実行委員会、東京藝術大学
※この事業は、PCAF実行委員会と東京藝術大学の共同事業として実施いたします。
※実行委員会メンバーなど体制詳細については、次ページご参照ください。

参加アーティスト[正式発表は 2020年10月予定]:
10〜20組の日本人作家(日本在住の外国籍のアーティストも含む)。 参加アーティストは、実行委員会等から推薦され、専門家による選考委員会により決定。

■本件に関するお問い合わせ先

PCAF事務局:〒101-0021 東京都千代田区外神田 6-11-14 210号室 コマンド N 内
担当者:宍戸
TEL:03-3518-9101 Email:contact@pcaf.art
ウェブサイト:https://pcaf.art/
※事業および一般会員募集(寄付)の詳細は、上記ウェブサイトもご参照ください。


  • ※左から御立尚資氏、井上智治氏、川村喜久氏、澤和樹氏、大林剛郎氏、日比野克彦氏、服部今日子氏、山本誠一郎氏(2020 年 9 月 23 日東京藝術大学での調印式にて) Photo:Yuka Ikeno

PCAF実行委員会

発起人/役員(氏名五十音順)

井上智治 一般財団法人カルチャー・ヴィジョン・ジャパン代表理事
大林剛郎 株式会社大林組 代表取締役会長
須藤 潮 吉野石膏株式会社 代表取締役副社長 / 公益財団法人吉野石膏美術振興財団 評議員
遠山正道 株式会社 The Chain Museum 代表取締役社長
御立尚資 公益財団法人大原美術館 理事
山本誠一郎 Y-Labs 株式会社 代表取締役
川村喜久(事務局長) 一般財団法人川村文化芸術振興財団 理事長

発起人(氏名五十音順)

浅生亜也 株式会社サヴィーコレクティブ 代表取締役
安東泰志 ニューホライズンキャピタル株式会社 代表取締役会長
大西 洋 株式会社羽田未来総合研究所 代表取締役社長
木越 純 バンク・オブ・アメリカ・エヌ・エイ東京支店 副会長
倉田陽一郎 Shinwa Wise Holdings 株式会社 代表取締役社長
小柳敦子 公益財団法人小田原文化財団 代表理事
寺田航平 寺田倉庫株式会社 代表取締役社長 CEO
服部今日子 PHILLIPS Auctioneers 日本代表
藤波克之 FSX 株式会社 代表取締役
松葉邦彦 株式会社 TYRANT 代表取締役 / 一級建築士
水口 翼 サイブリッジグループ株式会社 代表取締役会長兼 CEO
森 佳子 森美術館 理事長
山中 武 株式会社マルニ木工 代表取締役社長

監査

桶田大介 弁護士

東京藝術大学

澤 和樹 東京藝術大学 学長
日比野克彦 東京藝術大学 美術学部長

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OTONA WRITER

松葉邦彦 / KUNIHIKO MATSUBA

株式会社 TYRANT 代表取締役 / 一級建築士 ( 登録番号 第 327569 号 ) 1979年東京都生まれ。東京藝術大学大学院修了後、事務所勤務を経ることなく独立。人生で初めて設計した建物が公共の文化施設(旧廣盛酒造再生計画/群馬県中之条町)という異例な経歴を持つ。また、同プロジェクトで芦原義信賞優秀賞やJCD DESIGN AWARD新人賞などを受賞。