【 #美大受験 2019】補欠は例年何番まで繰り上がるのか?

2019年2月22日(金)

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一昨日はムサビ、昨日はタマビの合格発表がありましたが、この時期一番不安を抱えてるのは補欠の方でしょう。
手羽も東京造形大が補欠だったもんで、補欠の方の不安な気持ちがすんごくわかります。忘れもしない補欠番号14番だったから(こういう数字はなぜか覚えてる)「14番って期待していい数字なの?あきらめた方がいいの?中途半端なんじゃい!はっきりせい!!」とずっとモヤモヤしてました。
(自分が悪いんだけどね)


というわけで、今日は補欠繰り上げについて。

なんせ補欠は情報が少ない。ムサビタマビも公式に出してる補欠に関係する情報は、
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武蔵野美術大学|造形学部一般入学試験|よくあるご質問
Q.補欠について教えてください

A.補欠者は、 合格者の入学手続状況により欠員が生じた場合に繰り上げ合格となる可能性のある候補者のことを指します。
補欠者の発表は合格発表と同時に行い、補欠順位明記の「補欠通知書」を志願時に登録された住所宛に送付します。欠員が生じた場合は、合格者の手続締切日後に繰上合格発表を行い、入学手続書類を送付します。その後の繰上合格については対象者に電話で入学の意志を確認した後に、入学手続書類を送付します。なお、補欠者として通知された場合でも、合格者の手続状況によっては繰り上げ合格にならない場合もあります。

Q.同一学科・専攻を一般方式とセンターA方式、センターB方式で受験し、ある方式で合格し、それ以外の方式で補欠だった場合、補欠繰り上げの対象になるのですか?
A.補欠繰り上げの対象にはなりません。
合格した方式で入学手続を行ってください。

Q.第2志望の学科・専攻に合格し、入学手続を済ませた後に、第1志望の学科・専攻に繰り上げ合格した場合、入学する学科・専攻を変更することはできますか? また、既に納めた学費の扱いはどうなりますか?
A.入学学科・専攻の変更は可能です。学費については振替処理をします。
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多摩美術大学|たまびFAQ
Q20. ある学科に合格して入学手続きをした後で、新たに繰り上げ合格となった別の学科に入学したい場合、変更はできますか?また、既に納めた学費はどうなりますか?

A20.入学手続き後に本学の別の学科に合格した場合、入学学科の変更は手続きをおこなえば可能です。また、納めた学費は振替処理します。ただし学科によって納付金額が異なる場合は、その過不足額の払い戻しまたは徴収を行います。
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こんなもんなんです。合格や不合格よりも補欠者が一番情報を欲してるんだから、もう少し追加情報を出してあげてもいいと思うのだけど・・。


恐らく誰もが思うことは、
例年何番まで繰り上がるのか?
でしょう。

ずばり結論を先に書くと、「全くわかりません」です。
別に隠してるわけじゃなく、「補欠繰り上げの仕組み」を知れば、例年の数字が全く参考にならない情報だとわかってもらえるはず。


以前書いた通り、合格したけど抜けていく人を見込んで合格発表の合格者数は定員よりも多めに出します。
人気度だったり併願率が年によって違うので、どれくらい多めに合格者を発表するかは当然学科によって違うし、年によっても変わるもの。
例えば。
●同じ学科を一般方式とセンター方式の両方受験してる人がどれくらいいるか?
●工デと空デ両方合格した人がどれくらいいて、どちらを選択するのか?
●ムサビ基礎デとタマビ統合デザイン両方合格した人はどちらに行くのか?

と、年によって傾向が異なるのです。
また、「タマグラが第1志望だけど補欠10番で回ってこない、第2志望のムサビ視デは合格」という人がいたとします。そこで視デ入学を決定し、もし3月下旬にタマグラ補欠繰り上げが来ても断るか、「補欠5番ってことは来年合格する可能性が高いってことだ」と浪人を選択するか・・これは人ぞれぞれです。
相談する相手やその時々によっても変わるはずで、いろいろな事情や心情の連鎖があるのね。

なので「去年はいっぱい繰り上がったと思ったら今年は数番で止まった」の理由は、もちろん「人気度が変わったから」もありますが、「今年は去年より合格者をたくさん出したから補欠の繰り上がりも減った」って可能性もあるんです。

具体例を出しましょう。
2017年度と2018年度のムサビ一般方式合格発表者数です。

これを並べて見る人がほとんどいないからわからないだけで、年によってこれくらい合格発表数は変わってるんですよ。この表を見ると一目瞭然でしょ?
「昨年はどれくらい繰り上がったのか?」「例年どれくらい繰り上がるものなのか?」という問い合わせが毎年たくさんあるし、ネットでもだいたいはその話題だし、聞きたい気持ちも痛いほどわかるけど、昨年の状況がまったくあてにならない、そもそも「例年」というものが存在しないのが合格発表であり、その典型例が補欠繰上げ数なのです。

特に今年のムサビは、クリエイティイノベーション学科の合格辞退者がどれくらい出るのか当然誰もわからず、むしろ私たちが知りたいくらいだし、新学科を作るために各学科の定員がかなり変わってるから読みが難しくなってます。

  
ここまで書くと、「そんなめんどくさいことしないで入学定員数できっちり合格者出して、あとは全部補欠にすりゃいいんじゃね?」と思いますよね。
でも「補欠が繰り上がる」ってのは表面上「その学科を蹴った人の多さ→人気の無さ」に見えるので、あんまり繰り上がると「あの学科、人気がないんだね・・」と思われてしまう可能性もあって。
例えば、定員が同じ30名のA学科・B学科があるとして、
●A学科は合格者30名出し、補欠繰上げが15番まで回った。
●B学科は合格者50名出し、補欠繰上げが5番まで回った。

となった場合、実はA学科の方が歩留まりは高いのだけど、見えやすい数字が補欠繰上り数だから「B学科の方が蹴る人が少ない→人気がある」と感じる人が多い、と。


どれくらい合格者を出して、補欠を発表するかはかなり難しく、ある意味大学と受験生との「かけひき」と言えます。

例えるなら、去年の繰り上がり数を調べるってのは「今日の天気を知りたいから、去年の同じ日の天気予報を見る」ようなもの。でも、天気だと「10月10日は天気の特異日」があるように「統計的に過去10年で見ると・・」と言えなくもない。
「トレンドが関係してて、年々ベストになるよう人の手によって調整されてるもの」という意味では天気より過去のデータが当てになりません。どちらかというと「今日のテレビが何をやってるか知りたいから、去年の同じ日のテレビ欄を見る」が近いかも。
「去年の補欠繰り上げ数」はそれくらいのレベルの数字だと理解していただければ。

 
例年といえば、情報が少ないせいもあり、補欠は出所がはっきしない不確かな情報がSNSで出回りやすいです。くどいですが、公式情報以外は信じない方がいいっす。
例えば、「ムサビでは学生同士が結婚すると学費が免除(半額)される」なんて噂が毎年同じ時期に流れるんだけど、完全な都市伝説で。でも毎年「そんなルールはないよ」と教えてるのに、それでも毎年同じ時期に流れるのよね・・。

そして。
この美大アドバイスシリーズは毎年アクセスが多いし、年々美大生から「受験時代は手羽さんの記事が一番参考になりました」と言ってくれる機会が増えてるんだけど、なぜか他の記事よりもSNSであまり拡散されないんです。手羽はこれを「受験生の闇」と呼んでます(笑)
ま、人間ってそういうもん。

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OTONA WRITER

手羽イチロウ / teba ichiro

【美大愛好家】 福岡県出身。武蔵野美術大学造形学部彫刻学科卒。 2003年より学生ブログサイト「ムサビコム」、2009年より「美大日記」を運営。2007年「ムサビ日記 -リアルな美大の日常を」を出版。三谷幸喜と浦沢直樹と西原理恵子とみうらじゅんと羽海野チカと銀魂と合体ロボットとパシリムとムサビと美大が好きで、シャンプーはマシェリを20年愛用。理想の美大「手羽美術大学★」設立を目指し日夜奮闘中